人を助けるには何が必要か

人助けという言葉はよく使われますし、誰かの助けになりたいと願うきれいな心の持ち主には拍手を送りたいと思います。助けたいという純粋な気持ちが相手に伝わることで何かが変わる、という心の交流の可能性を否定したくはありません。が、実際問題として、病気や借金や依存症に苦しむ人を、思いやりの気持ちだけでは助けられないことも事実ではないでしょうか。人を助けたい気持ちから何かを始めても、自分の中に持つべきもの持たないと、挫折する結果になります。それは残念なことだと思います。一つには、お金や物資で援助するという方法がまず考えられます。何もないよりはマシです。でも、スピリチュアルティーチャーとして人を幸せにすることを目指すのなら、持つべきものが他にもたくさんあります。まず第一に、自分自身が、それが何を意味するのであれ、大きな変化を経過しているということが前提になります。科学的な根拠が全然ないんですが、変化を経過した人というのはある種の磁場を発生していて、それが周りに寄って来る人に変化を誘発するんだろうと思います。パワースポットみたくなっているわけです。頭が良くて情報処理能力が高ければ、自分が変化を経過してなくても道を説くことはできますが、それで救われる人がいるとすれば、始めから大した問題のなかった人なんだろうと思います。スピリチュアルを言うなら、不幸な人を幸せにするくらいじゃなきゃいけません。で、スピリチュアルティーチャーと言うからには、何が本当の幸せなのかという定義について、一本筋の通った哲学を持たなければなりません。相手が欲しいと思うものを何でも与えてあげれば、その人を幸せにできるでしょうか? そういう問題について何であれ結論を出せていなければ、人を助けることはできません。次に、一つの病気に対して複数の治療法があるのと同じように、できる限り多くの技術や方法を心得ていることが望ましいんであります。人を助けたいと本当に思うなら、できるだけ多くの人を助けたいと望むのではないでしょうか。もし一つの方便が究極だとか唯一の道だとか主張する人がいるとしたら、それはこだわりであり、あまり多くの人の心に触れることはないでしょう。だからスピリチュアルティーチャーになってからも勉強を続けるべきです。身体的アプローチは何か一つ習得していることが望ましいように思います。ジャン・クラインさんのカシミール・ヨーガ、アレクサンダー・テクニーク、フェルデンクライス・メソッド、太極拳など、まあどれも難しいものばかりですけれども、私たちは日本人なんですから、野口晴哉先生の「活元運動」ができると特にいいんじゃないかと思います(ちくま文庫から出ている『整体入門』を参照のこと)。呼吸法の指導ができることは言うまでもなく重要で、必須の能力だと言えます。臨床心理学のテクニック、フォーカシングやハコミセラピーやプロセスワークの基本を習得しておくと役に立ちます。医師免許や公認心理師の資格を取れるようであれば当然ベストだと思います。スピリチュアルティーチャーになるというのはもともとハードルの高いものですし、そうあるべきであります。だからこそ、思春期から準備を始めることが必要だと思います。


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