イメージと本物

天命を全うすると言うけど、具体的に何をどうすれば自分の命を生かし切ることになるんだろうか? とこういうことが真剣な疑問になって来なきゃいけないのではないでしょうか。何がイメージと言うか幻を追い掛けている生き方で、何が魂にとって本物の価値がある生き方なのか、エソテリックな議論をしようとしたらとても難しい話になり得ます。私たちは誰でも、程度の差こそあれいい格好したいという願望を持っていると思います。単純に言えば、人に褒められたい、評価されてなんぼ、「わーすごいですねー」と言ってもらえるように伝え方を工夫する、都合の悪い要素は排除して完璧な物語を作り上げる、とこういうような態度がイメージの中で生きているということだと思います。良い悪いの判断をせず、包み隠さずそのまんま表現する態度が本物だと言えます。人生でこれだと思ってやっている活動が、もし誰からもまったく評価されないとしたら、それでもそのまま続けますか? その活動への情熱よりも人に認められたい願望の方が勝っているとしたら、人に認められさえすれば何の活動でも構わないということになってしまいます。それがイメージに生きるということです。人に認められなくてもやりたい、それでも続けます! と思うなら本物です。世の中どこに住んでいるとかどんな仕事をしてるとかすべてにおいて、まともな人間であると他人に思ってもらえるという基準で生きている人が多くいます。そんな環境の中で本質的な生き方を目指すのは大変なことですが、私が思うに、後悔することはないと思います。でも、本質的に生きなきゃいけないとは思わないです。あくまでイメージで生きて行きたい場合はそれはそれで構いません。