生き場所

大多数の精神世界の教えとはどうしても違って来てしまうんですが、私が教えられたのは、人間というのは自分を必要としてくれる人が身近にいないと文字通り生きて行けないということです。ところが、良縁に恵まれ持てる才能を思う存分発揮して活躍できる人もいれば、悪縁続きで孤独になりそれなりで終わる人もいます。生きることが大事だという意味で「死に場所」の代わりに「生き場所」という言葉をここでは使いますが、自分の命を最大限に生かすことの出来る場所を見つけられる人というのは、例外なくご縁を大切に出来る人だということが言えます。そういう点で、いわゆる職業を斡旋する仕事というのは本来尊い行いであるのです。人との繋がりで成り立つ縁故採用というのが未来のあり方なんですが、私たちの今現在の状態ですと、縁故枠は特定の集団が独占する傾向となり、自由応募枠は遠慮なくずるいことをする人がポストを得やすい傾向となるために、単なる理想論という感じにはなります。生き場所を得るのは人間にとって必要不可欠なことで、そのために今出来るのは、孤独になる方向に行かないように気を付けることくらいしか私には言えません。生き場所というのは心の世界の話ですが、生きている限り現実の場所という意味でもあります。因縁があるのでどこでも良いというわけには行かないんですが、正しい道に入り「何が起きても大丈夫」という心境になることが先決だと思います。