最も難しい課題

これまでにも何度かお話ししている通り、私の考えるこれからのスピリチュアリティというのは、高尚な悟りを得るのでも魔法のように物質的豊かさを手にするのでもなく、自分の人間性を大事に育て花開かせる中間層を増やす過程であります。これまでの時代は良くも悪くも覚者さんにすべての知識や能力が一極集中していたのに対し、現代の私たちには概してそんな知識や能力は与えられないし、そんな必要もありません。スピリチュアルな活動をしていると、身体的・精神的・社会的な各方面に問題を抱える様々な人がやって来ます。昔の覚者さんの中にはそのすべてに一人で対応できる方もいたのですが、これからは身体的・精神的・社会的な各方面にそれぞれ専門性を持つティーチャーさん同士で助け合う、分散処理型に移行すると思います。ハッキリ言って一人一人のティーチャーさんの力は大したことなくても、志を同じくするティーチャーさんが相互扶助することで、かつての大覚者さんよりも偉大なことを成し遂げることが出来るでしょう。さて、ここに私たちのレベルでは一番難しい課題があり、それはどうでもいいような自分の信条を一旦脇にどけて、お互いに心を一つにするということです。先達の覚者さんが既に成し遂げたことと比べれば、全然難しくなくむしろ簡単なことが、私たちには難しいわけです。何を目的に心を一つにするのかと言えば、もちろん世界平和の実現であり人類の大調和であります。