役に立つ

スピリチュアリティって基本的には哲学なんだなと思うわけです。哲学には歴史的文化的な背景があるので、一筋縄で理解するわけには参りません。また、理解できたところで何も変わらないというのは本当のことです。それはやっぱり、学問と実践が乖離してしまったことが原因だろうと思います。どんな分野にでも言えることですが、何かを達成できた人というのはいわゆるコツとかツボとか秘訣と呼ばれるものを心得ていて、それを言葉にするとすごく単純だったりします。その言葉だけを聞いて初心者が一足飛びに到達できるかと言うと、ほとんどの場合出来ないのではないでしょうか。いわゆる学問を一生懸命やることで、やり方によってはコツを掴める場合もあるし、やり方によっては何も掴めない場合もあるでしょう。何が違うのかと考えますと、「すぐに役に立つ知識なんかほんとの学問じゃない」というプライドが邪魔をしてしまうのかも知れません。何を意味するのであれ「より良く生きよう」という心の焦点を持って哲学を勉強する人は、遅かれ早かれ人生の秘訣を会得できると思います。なぜなら、そのように生きた先達が過去にいたことに気づくようになるからです。今までに誰一人やったことないようなことだったら相当大変なんでしょうけど、私たちはそういう道にいるわけではないのです。