目覚め

目覚めとか覚醒というのはいかにも精神世界っぽい用語でして、何が目覚めるのかとか、誰が目覚めるのかという観点から見ますと、定義がハッキリしません。で、帰納的に一般に一番伝わりやすい意味を考えますと、多くの人が合意するいわゆる人生を超えた何かがあると感じ始めることではないでしょうか。就学、就職、結婚、出産、社会的成功といった人生要素に属さない価値が実在するということを、最終的に経験を通して悟るわけです。一つにはいわゆる超常現象を通して、社会通念を超えた世界があることに気づくというルートがあります。一つには誰かを文字通り「この人のためなら死ねる」と思うくらい好きになることで、個人の損得を超える何かがあることに気づくというルートがあります。一つにはいわゆる覚者に出会うことによって、霊的な価値というものがあることに突然気づくというルートがあります。いずれの場合でも、最初のきっかけに留まるのではなく(初心を忘れないことも大事ですが)、前に進み続ける必要があります。なぜかと言えば、知っての通り目覚めたばかりの人をターゲットにする商売が大昔から後を絶たないというのが現実だからです。この過程で自分の選択を手放すように教えるティーチャーさんもいらっしゃいますが、自分を支えるのは「成長するんだ」という選択でしかない、とあいのほしでは考えております。